議会発言はしょっぱいものでした

★葵の私見
 「経済見通しは異例なほど不確か」と昨夜のバーナンキ議長の発言でしたが、確かだったことなど私がトレードを始めてからこのかた、1度もありませんでした。常に明日の相場はグレーゾーンの向こう側です。

 それはともかく、昨日は特別措置として新たな追加金融政策を打たれるのではないかという期待が高まり、ドル円を中心としてクロス円全般が買われる展開となりました。しかし、蓋を開けてみれば先の発言や「必要に応じ、さらなる政策行動を取る用意は整えておく」との発言までに留められました。

 実際、今までの緊急措置は本当にどうしようもない状況の時に発せられることが多かったです。極端な例になりますが、かつてバブル崩壊を除けば戦後最大の下げ。日経平均が800円以上の下げを見せた夜にはアメリカでは緊急措置が取られました。そこまで追いつめられないようだと動かない。または動けないほどに疲弊しているというのが実情でしょう。

 そういう流れを受けて期待感が剥離したことから、現在も円買い方向でクロス円全般は売られています。おそらく、このまま各国株式市場と連動してくれれば何段階かに分かれて更に下げるのでしょうが、目安としては夕方、欧州市場の前半部分程度までは流れ継続と見ています。

 今夜もダウの寄りつきと同時にバーナンキ議長の発言があることから、そこから先は全く読めません。それだけに定石通り軽いポジションで順張りを小さく刻むのが確実で良さそうです。