来週へ向けての考察あれこれ

 米5月小売売上高が予想に反して弱かったことで、経済成長のペースが鈍化しているとの見方が高まり、買いが先行。この結果を受けてNYダウがマイナス圏で寄り付いたことで、国債相場の上昇。その後に発表された、米6月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値が好結果となったため、終始買い基調‥‥‥。
 先週末の様子を語るとこんな感じですが、突っ込みどころとしては、最後の買い上げ。明らかに、来週への上昇を予測しての買いだと認識しています。ユーロ圏などではギリシャに引き続きハンガリーでもデフォルトの危険があるとかで、危険な噂があちこちにくすぶっている状態ですが、しかし、多国籍通貨なだけに経済状態のどこに焦点を当てるかによって判断が分かれます。こうなってくると、テクニカルだけで見た方が良いのかとも考え、チャートを見ると‥‥‥。ユーロ円での日足は2〜3回目の反発の頂上です。これはスリーリトルインディアンの形とも考えられるわけで、最近の値動きの煮詰まり感からすると、いつ、ショートカバーの買い戻しにぶつかってぶっ飛んでもおかしくない様相を呈しています。期待しつつも、おっかなびっくりでの地雷原を歩くようなポジション調整を余儀なくされそうです。

 面白いところとしては豪ドルですが、この間の激下げで相当下がったものの大きく反発。カナダドルほどのねばり強さはないものの、なんだかんだ言っても高金利通貨であることには変わりないという買い下がりが欲深な富裕層の心理を表しているかのようです。
 指標から見ても実体経済の今一歩弱い数字と、「RBAの利上げが遠のくの?」的な態度が今後の値動きを決定しそうですが、15日にはRBA議事録が発表となります。うまく流れに乗れれば思わぬ副収入も期待できそうです(無理は禁物ですけどね。乗れないようならスルーです)。

 いつものことですが、17日の新規失業保険申請件数と消費者物価指数は激動を巻き起こしてくれます。それを見越した上でのポジション調整を考え、指標発表前の前と後での流れでそれぞれ短期値幅が取れそうです。もちろん、その時のチャートにもよりますのでなんとも言えませんが、ドル円が上値を追い続けても逆に沈んでも、今の相場環境ならどちらでもいけそうな気がします。

 毎日、必ずトレードしなければならないなどという理由はないので、改めて落ち着いてチャンスボールを逃さないトレードを心がけたい一週間です。