来週に向けて

 ダウの連騰が崩れると同時にクロス円各種の円高が一気に進んだような形となりましたが、この展開が続くのかどうか。目安としてはドル円がかつてのドバイショック時の最安値84.86を割り込むかどうかで、割り込む勢いを見せると連動する株式も再び世界同時株安への連鎖が始まることになります。当然、今、輸出企業を中心にゆるい景気回復を見せている日本経済も打撃を受けることになり、まさしく負の連鎖という状況になりかねません。

 過去の事例から言うと記録的な安値や高値の時には、何かしらの緊急的な措置が取られることが多く、これにより、急激な反発の可能性があります。来週あたりにバーナンキ議長の半年次議会証言が発言されるでしょうから、ここから先は彼の発言1つにもかかってきます。

 他では欧州の金融機関のストレステストの結果が23日に控えています。おそらく、発表前から大きく動き始めて一方通行的な流れになることが予想されます。はっきりとした流れが出るまで待ち、素直に大局の流れに乗ることを心がけていきたい一週間と言えそうです。