ペナント形成

 今週もデモ口座は全く動かしていません。植木屋の仕事がなくなったことにより、トレード環境を整えている為です。来週は週半ばからデモ再開とできるよう動いています。もっとも、そのデモ口座もシステムを使用した新しいトレードとなりそうです。


 ですので、今日は来週以降の相場を考察します。

 まず、株式市場ですが、今までの流れからして、良く上昇したものだと感じます。ダウも日経も週足で見ると共にボリンジャーで+1σまで到達しています。本来であれば1ヶ月程度の中期スパンで逆張りの売り戦略を考えたくなるところですが、ここのところの上昇の勢いを振り返ると、ちょっと怖くてすぐには手が出せない勢いです。

 かといって、ここから順張りで乗るにも入りづらく、いつはしごが外れてトレンドが転換するのか分かりません。こう考えると来週などはベタベタの短期トレードが良さそうです。
 特に気になったのはドル円の週末最後の動きで、他がさほど売られてもいないのに、急激な下げがあり大きな影線を付けています。ここで今までの上昇から崩れる動きに入るかどうかが週半ばまでの注目点でしょう。7月13日を起点として下値を。7月15日を起点として上値をそれぞれ結ぶと、上向きのペナントが形成されますので、このラインを割り込むかどうかが判断基準です。
 ちなみに、現値の94.68円はペナントの下方にあたるので、水曜日までに95円以下でもたついているようなら週末や翌週へ向けての下抜けへの準備と考えられます。逆ならトレンド継続というところでしょうか。

 一方、広く他国にも目を向けると新興国通貨も堅調に買われ始めています。ポ−ランドのズロチ、ハンガリーフォリントは大きく修正相場入り。南アランドは次期中銀総裁がマーカス氏に決定したとのことで金融政策の継続性が評価されランドの上昇要因に。ブラジルも金利下げ止まりを好感されてレアル好調といったところです。
 リスク回避がなくなれば、当然円買い圧力が弱まるのでクロス円は上昇と考えて良さそうです。


 という環境を踏まえた上で、街を見ると選挙のポスターが貼り付けてある昨今。8月に入って子供達が夏休みの宿題に追われる頃を睨んで、政治論戦がヒートアップしそうです。
 自民、民主の獲得議席数がどうなるかはともかくとして、解散総選挙を中心とした統計データでは、選挙直前の週末のドル円レートと選挙後半年後のレートとでは、7割はドル高円安方向に動きます。しかも、残りの3割も4.5%以下の円高で抑えられていたとのこと(為替王さんの2009年版カレンダーの巻末データを参照)。
 そして上記を振り返ると‥‥‥そうです。先ほどチャート上でペナントが上向いていると書きましたが、そのペナントが形成され始めた頃を見ると7月13日が最安値で、7月20日までは揉み合いはあるものの上げ。その後に一度、押し目を作ってから23日の大陽線となり、本格的なペナントを形成するわけです。

 衆議院が解散したのが7月21日。その前から買われはじめたのは「解散の気配がある」と感じたトレーダー達が買いポジションを持ち始めていたから、としたら? 解散が決まったとした途端にアク抜けの下げ。しかし、その後の円安を期待しての大陽線示現。そして、現在に至る‥‥‥とするなら、全てがピタリと当てはまります。

 とはいえ、上昇が少し早すぎる気もしますが、このままのペースが持続されれば来週も高値をつけにいくので、その際には96円台をもう一度見ることができることになります。そして、その可能性は決して低くないと考えておいた方が良さそうです。